今回は、レンジファインダーカメラについてお話しさせていただきます。
レンジファインダーカメラにおいて、検品でもっとも私が気を使うのは「二重像(にじゅうぞう)」です。二重像は、レンジファインダーカメラの測距ファインダーに特有の機能で、正確な距離測定に関わってきます。
レンジファインダーカメラの測距ファインダーは、被写体までの距離を測定するために使用されます。これは一般的に、ビューファインダー内に表示される二つの画像が重なった時に被写体が最も鮮明になる距離で重なります。この二重像が一致する場所がない場合、ピント合わせができない不良が発生していることになります。
さて、測距ファインダーでは、被写体の一部が二重像として表示されることがあります。これは、光学系の特性に起因するもので、被写体上の点がビューファインダー内で複数の位置に表示されることを意味します。この二重像が現れると、正確な距離測定が困難になる可能性があります。
レンジファインダーカメラを使いこなすためには、二重像という特性を理解し、正確な測距とフォーカス調整のための熟練を身につける必要があります。海外の方がLeica M6で撮影しているとき、熟練しすぎているのか、二重像をあわせているようにみえないスピードでシャッターを切っていたのを覚えています。